こんにちは! 製作記が遅くなり申し訳ございません。今回は我らが航空自衛隊、F-4EJファントムの製作依頼を頂きました。体感的には、つい昨日の感じがしますが、ファントムの引退からもう5年も経つんですね・・・。キットは往年のハセガワの名キットです。3Dプリントパーツやレジンパーツを盛り込んだスーパーディティールなEJファントムを作ってまいります。
【前置き】
それでは内容の確認をしてまいりましょう!
まずは、製作に当たり資料本を沢山お送りいただきました。所有していない本を眺めていると時が経つのを忘れてしまいます。<(_ _)>
続いてサードパーティのディティールアップパーツの確認をしましょう。
集塵ポッドは3Dプリントです。勉強不足ですが、集塵ポッドって何なんでしょう??
コクピットも3Dプリントです。ぱっと見は昔のレジン製よりもシャープな仕上がりの感じがしますね。( ´∀` )
インテーク周りも3Dプリントでディティールアップです。ここが今回のハイライトな感じがします。
外装周りも部分的に3Dプリントでディティールアップです。( ´∀` )
乗降ラダーは恐ろしくオンスケで、サンディングも難しいぐらい細く成形されています。3Dプリントの材質はパリッパリで、粘りが全然ないので少し怖いですね。
排気ノズルはアイリスのレジン製です。積層痕が無いのは良いですが、ディティールの面では3Dプリント品に少し劣る気がしますね。
ピトー管類はファインモールドの真鍮挽き物です。
キットのパーツ数は同社1/48のF-4とほぼ同じ感じです。合いが良ければ非常に簡単なキットなんですけどね・・・(;^ω^)
パーツ表面は金型の痛みなのか、部分的に荒れていますので整形の際に手を入れる必要がありそうです。
【インテーク部の組み立て】
それでは製作に入ってまいりましょう。
3Dプリントパーツを組んでいきましょう。サポートから切り離して整形しますが、粘り気が少ない材質なので、このサポートからニッパーで切り離すのがちょっとドキドキです。
キットに合わせてみます。設計も成形もばっちりですね。
胴体側と合わせるのは現物合わせです。キットの不要な部分はカットします。
3Dプリントパーツとキットパーツをパテで一体化させてから塗装します。
胴体と合体させる際に少しだけ内側を削りました。組み方次第では不要な工程の気もします。(;^ω^)
外側は接合部をいったんサンディングで均してからスジボリを復活させることにします。分割線が実機のパネルラインとしてありますが、そのままでは今一つな仕上がりとなってしまいます。
【コクピットと胴体の製作】
こんにちは!すっかり春めいてまいりましたね!( ´∀` )!
今回はコクピットの製作から進めてまいりましょう。
冒頭でも申しましたが、今回は社外品の3Dプリント製パーツを使用します。
3Dプリントパーツは接写だと積層痕をはじめとする粗が目立ちますが、このスケールにおいて、肉眼(老眼)では非常にシャープで詳細なディティールを再現してくれています。

【出典】ホビージャパン 航空自衛隊のF-4ファントム ファイナル写真集

【出典】モデルアート F-4 ファントムⅡ 写真集
製作に当たり、再度EJのコクピットを確認しておきます。アナログ計器がずらっと並んだ、昭和生まれにはたまらない風景です。( ´∀` )
製作と言っても、下地処理をして塗装したら完了です。
インパネのメーター部分などは、小さすぎて塗り分けが難しいので、一部デカールを使用しております。
後席インパネの裏側は、「パイピングしてね!!」といった感じの仕上がりとなっておりましたので、ちょっとオーバースケールなのですが、0.3㎜のソフトワイヤーでごちゃつかせてみました。(;^ω^)
サイドコンソール周辺です。。接写だと、積層痕が消し切れていないのが良く判りますが、これ以上削るとモールドに影響を与えてしまいようなので、ご了承願います。ちなみにですが、肉眼(老眼)では全く目立ちません。(;^ω^)
コクピットを胴体に設置します。内壁の3Dプリントパーツと干渉する部分は一部カットして納めます。サイドコンソールのパーツを限界まで薄く削らないといけなかったようです。インストを付けて頂きたい部分ですね。(;^ω^)
後席のインパネは、そのままでは位置が定まりませんので、胴体側を切り欠いたり、コクピット側にプラバンを挟んで高さ調整をしております。<(_ _)>
下面側です。ちょっと前のハセガワスタンダードですので、兎に角合いが悪いです。(;^ω^) パテ、瞬着、プラバン、総動員で整形に備えます。
主翼上面と胴体の接合はそんなに悪くないですが、少しだけ隙間ができますので、ラッカーパテを差しておきましょう。
このキットは派生型も全て網羅した仕様になっていますので、部分的にEJ仕様のパーツを取り付けますが、小この辺も整形が必要になります。
垂直安定板周りは綺麗に収まります。( ´∀` )
不勉強で申し訳ございませんが、排気ノズル上方のパネルは左右のチリはバッチリ合いますが、上下方向で隙間が出ますので、0.2㎜プラペーパーを挟んで修正します。それにしても、背中の整形傷が金型のお疲れ具合を表してますね・・・(;^ω^) 一体何機製造されたんでしょうね・・・・。
というわけで、士の字完成です。やっぱり何度見てもファントムは美しいですね。どこかホッとするカッコよさ??です。この後はうんざりする整形作業が待っているのですが、慣れ親しんだハセガワキットなので、少し、いとおしくも感じます。
【機体の整形】
それでは、整形タイムです。楽しくはない工程ですが気合を入れてまいりましょう。
下面周りはがたがたなので、平滑になるまでサンディングです。モールドは気にせずに、思いっきりやすってしまいます。
機首周りは、サンディングだけでは形がおかしくなってしまいますので、適宜瞬着やパテを盛って不自然な形にならないように気を付けます。
背中も、サンディングでモールドは全て消え去ってしまいますので、適宜スジボリをし直しながら進めます。
サンディング整形が終わったらピトー管類も付けてしまいます。特に、レドームとピトー管のつなぎ目は隙間や段差が出ないように気を付けます。
尾部の燃料放出部も3Dプリント製に置き換えます。イモ付けでは心もとないので、真鍮線を仕込んでおきます。
着艦フックも3Dプリント製。ディティールは素晴らしいのですが、キットパーツをカットして簡単に取り付けることができないのがネックです。結構調整が必要です。(;^ω^)
一通りのパーツを整形してしまい、塗装に備えます。
【塗装とデカール】
それではお楽しみの塗装工程です。
いつものように、クレオス308番グレーと307番グレーで基本塗装を施します。
次に無塗装部分。
最後にタッチアップ痕を描いて塗装完了。
記事は端折らせて頂きますが、ウェザリングブラックでのウォッシングもこの段階で済ませます。
続いてデカールです。
比較的新しいキットなので、黄変も無くて良いのですが、このスケールでこの”つながりデカール”をそのまま使うのは少し気が引けますので、適宜余白カットをして貼っていきましょう。( ´∀` )
繋がっているものをバラして貼るって、バラバラの物を貼るよりも倍大変です。(;^ω^) 正味2日ぐらいかかります。(;^ω^)
苦労の甲斐あって、写真だけだと1/48と言っても分からなくないですか??(;^ω^)
【細部を仕上げて完成】
それでは細部を仕上げて完成まで進めてまいりましょう。
まずは射出座席です。めっちゃピンボケで申し訳ございません。(;^ω^) 3Dプリント製で、素晴らしいディティールなので、可能な限り実機写真を参考に塗り分けております。<(_ _)>

【出典】モデルアート F-4 ファントムⅡ 写真集
脚周りは完成後はあまり目立たないのでストレート組です。伸縮部にはミラーシートを貼っております。
脚庫カバーと共に機体に取り付けます。墨入れだけで十分な仕上がりと思います。
本キットの目玉でもある集塵機です。3Dプリント製を御支給頂きましたのでそちらを使用します。ディティールは申し分ないのですが積層痕処理が非常に面倒です。<(_ _)>
3Dプリント製は非常に細いモールドが再現してあって好感が持てますね。( ´∀` )
排気ノズル部はアイリスのレジン製です。照明が悪く色味がイマイチ伝わりませんが、ダクト部は特徴的な緑色で実機感を出したつもりです。(;^ω^) ノズル部は言うまでもなく素晴らしいディティールです。
エレベータは角度に注意して取り付けます。基部が胴体にモールド化されていますので、改造しないと水平状態しか再現できません。
増槽、パイロンを取り付けて下回り完了です。ウェポンなしでもカッコ良いのがファントムです。
最後に風防を取り付けます。黄色いシーリング(?)のラインはこのスケールだと再現が大変ですね・・・。(;^ω^) 老眼との戦いです。
乗降ラダーを忘れておりました。
こちらも3Dプリント製で、細い所はこれでもかと言うぐらい細いのでスケール感ばっちりです。破損が怖いので、積層痕処理はせずに、塗料厚塗りで対応しております。チョロハゲも再現してみました。
という訳で、ハセガワ 1/72 EJ完成です!! アフターパーツのおかげでスケールの割には実機感のある仕上がりとなったのではないでしょうか。やっぱりファントムはいつ見てもカッコ良いですね!!画像をクリックしていただくとギャラリーへジャンプします。またのご来館をお待ち申し上げます。ありがとうございました。