こんにちは!JUNSANのミニチュア航空博物館です。製作記が遅くなって申し訳ございません。今回は造形村の1/32ホルテンのご依頼を頂きました。ドイツの試作機は本当に面白いです。アニメチックな機体形状、素人の印象ですが、本当に飛ぶのか?と思ってしまうような風貌ですが、妙にインパクトがあって魅力的です。今回は造形村の意欲作であるこのキットを一部架空アレンジを加えて製作してまいります。
【下地処理】
それでは早速進めてまいりましょう。
まずは、造形村と言えばこの分厚くて、まるでプラモの組説には見えない、書籍のようなインストがモチベーションを高めてくれます。( ´∀` )
パラパラとめくってみます。各パーツの説明や、実際の完成写真なども載っていて、非常に情報量が多くまさに本です。パラッと開いたページが丁度エンジン内部の部分だったのですが、兎に角、再現度がすさまじいですね。ラジコンのエンジンですか??ってぐらい精密再現です・・・(;^ω^)
ランナーを見てみましょう。機体外板はクリアーで成型されており、内部構造がこれでもかと再現されているので、ぱっと見、うんざりしてしまう量です。(;^ω^) 自分で買ったのであれば、そっと蓋をして押し入れの中・・・。間違いないです。(;^ω^)
でも、積まずに頑張って作れば、こんな風に形となって目の前に現れてくれるのです。これはちょっと、ワクワクしますよね。インストに部分毎の完成見本を載せてくれるのはモチベキープの意味からも非常にありがたいです!
今回は、機体の半分を塗装、半分をクリアー仕上げでのご依頼です。クリアー仕上げは良いのですが、残念ながら機体の大きな部分はご覧のような梨地肌です。成形上仕方がないのでしょうが、これでは完成度が今一つなので、まずはこの梨地の除去から始めましょう。
まずは梨地のパーツを全てサンディングします。600番から始めて1500番ぐらいまでかけていきます。塗装する側も梨地のままではきれいな塗装面にならないので、表面だけですが、つるつるに仕上げておきます。
続いて、ラプロスで8000番ぐらいまでひたすら研磨です。たまたまデッドストックのラプロスがあったので今回はこれを使用しましたが、スポンジやすり等でもOKです。
車のボディなどと違い、どうしてもサンドペーパーが届かない細かい箇所がありますので、コンパウンド磨きは断念し、今回はクリアーコートで透明度を上げる作戦としました。手前味噌ですが、梨地だったのが嘘のような透明なパーツの出来上がりです。( ´∀` ) ブログ記事では2~3コマで報告完了・・・。ですが、パーツによっては裏表ペーパー掛けしなければなりませんので、非常に地味ですが膨大な時間がかかります。ご依頼品じゃなかったら絶対やりません。(;^ω^)
【フレームの処理とエンジンの組み立て】
こんにちは!寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。今回はフレームの下準備とエンジンの組み立てを行います。
フレームをランナーから切り外してゲート跡やバリの除去を行います。これまた、外板のクリアー化と同様で、非常に面白くない工程です。(T_T)/~~~
ゲート跡だけなら良いのですが、整形上発生すると思われるバリ(プラスチックの逃がし部分?)が、これでもかと付いていまして、サンディングだけで膨大な時間を要します。クリアー仕上げの右半分はパーティングラインまでサンディング処理しましたが、塗装する半分はナイフで軽く整形するに留めさせて頂きました。モチベが続きません・・・・ご容赦願います。<(_ _)>
基本工作ばかりではモチベーションが続きませんので、エンジンを作っていきます。まずはパーツの切り出しと整形です。
パイピングまでプラパーツで用意されているのは非常に良いです。が、太さが0.5mmぐらいしかないのに、ゲート跡やバリ跡がてんこ盛りで、サンディング処理が超大変です。(;´Д`)
でも、インストの説明文を読みながら、こういう構造を作っていくのは非常に楽しいですね。これ、圧縮部のフィンですが、完成後は全く見えなくなるんですよね・・・。(;^ω^) でも、とってもリアルに再現されています。
ほとんど見えなくなる部分ですが、排気部分も大変注力されています。( ゚Д゚)!
取り急ぎエンジンが形になりました。このあと、貼り合わせ部分を整形して塗装&組み立て、パイピング部を取り付けたら完成です。取り急ぎ、今回はここまでです。<(_ _)>
【機体内部骨格の組み立て】
こんにちは!今回は骨格の組み立てです。本キットにおいてはメインイベントとなる項目です。気合を入れて進めてまいりましょう!( ´∀` )!
まずは前回の続きでエンジンの塗装から始めてまいりましょう。エンジンの塗装に際し、チタンの青焼け表現をご指示頂いておりますので、フランカーの排気ノズルなどを参考に焼け色を追加してみました。当初はバイクのエキパイのような虹色にしてみましたが、なんとなく違和感がありましたので、ちょっと落ち着いた感じの色調にしてみました。
細部のアップを見ていただきます。パイピングも全てプラパーツで大変精巧に再現されています。( ゚Д゚)!
写真ではちょっと判りにくいかもしれませんが、茶色系→紫→青→赤→黄色系のグラデーション→黒系のグラデーション の順で、シルバー地にクリアーカラーを重ねています。
最後に下面側の遮熱版を組付けます。塗装する側はインスト通り黒で塗装しました。クリアー側は接着の粗を隠す意味合いで、つなぎ目部分を黒で塗装しました。
続いて骨組みの製作です。ほとんどの部分がRLM02グレーなので、全てのパーツを一気に処理してしまいます。塗っていて気づきましたが、平面を塗装塗装するよりも、細いパーツをむらなく全面塗る方がずっと時間がかかりますね。(;^ω^)
塗装が終わったらひたすら組んでいくだけです。インストに見本写真が載っているので、完成のイメージがしやすくて助かります。
インストの組図を参考にするよりも見本写真を参考にした方が組み立てやすい気がします。( ´∀` )
インストの3D描写を見ていると非常に複雑な感じがしますが、設計が良いのか、組み立て自体は比較的容易です。
翼の付け根に配置されている機銃は完成後はあまり目立たない感じです。
下半分の組み立てが終わったらエンジンの取り付けです。固定点が後部の一部のみなので、この段階でカッチリと取り付けられません。
接着剤が固まるまで前面のカウルを仮組して固定の補助とします。
最後に上半分の骨組みを取り付けます。丁寧な説明図がありますが、実際は直感的に取り付けることができますので、この絵は最後の確認に使用するぐらいです。( ´∀` )
胴体(?)部分の組み立て官僚の図です。非常に精巧に再現されていますし、あまり苦労もなく組み上げることができますので、本当に楽しく組み立てられます。
引き続きコクピットです。比較的簡素なコクピットです。今回はインパネ類のエッチングを御支給頂いておりますので、色合わせをしてコクピットフロアーを塗装します。
インパネの接着は、いつもの様にクリアーボンドで行います。乾くと平滑なクリアー面となりますので、そのままでメーターのガラス再現ができ、一石二鳥です。( ´∀` )
コクピットを組付けます。ここも簡単に取り付け可能です。
インスト上では最後の方の項目ですが、座席も一緒に仕上げてしまいます。カラーエッチングのシートベルトもありますが、リアリティの観点ではキットパーツを塗り分けた方が上ですので、こちらを採用させて頂きます。エッチングではこの布感を出すのが非常に困難です。
次に脚部です。脚も極めて簡単な構造、造形です。ダンパー伸縮部はミラーシートで再現してみました。
胴体への取り付けはカッチリと行うことができます。
胴体、コクピット、脚部までの完成図です。( ´∀` ) テンション上がります!!
最後に翼部の組み立てです。翼の構造物は燃料タンクとリンクロッドがあるだけですが十分な感じがします。
外板を除き、完成の図です。( ´∀` ) これは・・・・ちょっと悦に浸れますね~、これ眺めながら酒飲めますよ。( *´艸`)
【外板の塗装と細部の仕上げ】
こんにちは!今回は外板の塗装から進めてまいります。
今回はデカール貼りの兼ね合いから、左側を塗装することにしました。<(_ _)> まずは下地として、タミヤのラッカーシルバーをべた塗りします。
実際、この機体の外板は木製なのですが、今回はフィクションとはなりますが、F-15ストリークイーグルのような金属地の仕上げをご指示頂いております。
たまにバイクのプラモも作りますので、メタリック系の色は結構持っています。( *´艸`)
知識が無いので全くのフィクションとなってしまいますが、ストリークイーグルの画像を見ながら7色のメタリック色で塗り分けてみました。<(_ _)>
本来であれば組み立てて、整形してから塗装するのがセオリーなのですが、今回は半身がクリアー仕上げとなりますので、クリアー部内側の汚損を懸念して塗ってから組み立てることにしました。
まずは胴体部分から組み立てていきます。いつも自画自賛となってしまいますが、結構カッコよく仕上がっていると思います・・・(;^ω^)
続いて翼部です。さすがに前縁の合わせ目がそのままなのはみっともないので、サンディング整形いたします。(^^ゞ クリアー側の接着部についてですが、表面の合わせ目は消えますが、内部の線が見えてしまい興ざめですので、RLM02グレーを塗って統一感(?)を出しておきます。
試行錯誤したのですが、外板パーツの固定強度を出すには内部の主桁との接着が避けられないと結論付け、やむを得ず接着固定しましたが、クリアーのため見栄えが悪くなります。ここも前縁同様に外側から塗装して違和感を無くす処理をいたしました。
それでは細部を仕上げていきましょう!まずはキャノピーです。ここも内部の骨組みが用意されていますので、右半分をクリアー仕上げといたしました。
脚庫カバーも右側はクリアー仕上げといたしました。このパーツは最初からバリバリ透明なので助かりました。!(^^)!
折角なので、下面のエアブレーキ類は展開状態とします。
ドラッグラダーはエッチングパーツに換装します。ドラッグラダーとは垂直尾翼のラダーと同じ効果を生む機構の様です。(インストの説明より。)
キットのパーツよりも精悍な見た目になりますね!( ´∀` )!
一通り工作が終わったら墨入れをします。これも、左側のみといたしました。今回はウェザリング無しですので、出来るだけ綺麗に仕上がるように気を付けます。
デカールはステンシル類のみを貼り付けます。塗装した側のみの貼り付けとさせて頂きました。デカールの質は良い感じがします。
乗るな、押すな的な・・・。(;^ω^)
最後にアンテナ類、機銃先端、ナビライトを取り付けて完成です!!
いやー、久々に・・・という訳でも無いのですが、非常~に大変なキットでした。(T_T)/~~~
正直、ご依頼を頂いた当初は、「どの程度まで持っていけるか??」 という不安もありました。
ですがこうして完成させてみると、どうして、なかなかですよね・・・?! 模型としては非常に面白い機体だと思います。<(_ _)>
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