こんにちは!製作記が遅くなって申し訳ございません。今回はタミヤの1/32ファントムのご依頼を頂きました。<(_ _)> 製作仕様といたしましては、日本に初めてフェリーされてきた頃のピカピカのEJファントムを再現してまいります。このキット、往年の名作キットですが、現在の目で見ると少し物足りない部分もありますので少し手を入れつつ仕上げてまいります。
【下準備】
それでは進めてまいります。今回はサードパーティのグレードアップパーツをご用意いただいております!
パーツ数は1/32にしては少ないですね、外観重視の私としましてはこれぐらいがホッとします。(;^ω^)
コーションデータもバッチリ・・・。('◇')ゞ これが無いと自衛隊ファントムが完成しません。つながりデカールじゃないのでちょっと大変ですが、こっちの方が仕上がりがきれいなので頑張りどころです。
内容確認が終わったので、先に分割パーツを貼り合わせてサンディングに備えます。センタータンクは別キットからの流用で御支給頂きました。何でタミヤキットには入っていないんでしょうね・・・( ゚Д゚)
【機体内部の製作】
それでは製作に入りましょう。
インストに従って進めます。まずはこのキットの一番の難所であるインテークダクトの製作です。
ストレートで組めばそんなに大変ではないのですが、
こんな感じに仕上がってしまいます。いろいろなところで言われつくされていますが、このスケールにおいて、このままではあまりにも残念な感じですし、比較的目につく場所ですので処理していきましょう。
まあまあ大手術です。(;^ω^) 瞬着パテで段差を解消し、表面のざらつきをラッカーパテで均していきます。
ひたすらサンディングをして完成の図です。接写で見るとけっこガタガタなのですが、完成後は前からしか見ませんし、ぱっと見の一体感以外はあまり重要ではないと思いますのでこの程度で十分です。<(_ _)>
続いてコクピットです。塗装はハセガワ/クレオス考証に従います。<(_ _)> 今回はビーバーのエッチングを御支給頂いております。カラーエッチングなので楽ちんなのですが、フロアーとの色合わせは必要です。サイドコンソールはキットのパーツを塗り分けします。
後席のメーターパネルはソフトワイヤーで配線を再現しておきます。
塗装して胴体と合体させます。
今回はキャノピーは閉める形で仕上げますので十分なディティールと思います。
続いてエンジン部分です。排気部はアイリスのレジンです。使い込まれていない前提ですのでインストに従ってメタリックグレー系で仕上げました。
組み上げると、キットとは雲泥の差の仕上がりで満足できます。( ´∀` )
胴体に取り付けますが、ノズルの部分を後から取り付けられるように、ダクトの部分は少しガタができる状態で固定しておきます。カッチリ固めてしまうとノズルを取り付けるのが大変です。
次にスタビレーターを改造します。ここはお客様からもご指示を頂いたのですが、キットの仕様では可動する事を目的とされているためか、そのままだと整形、塗装が大変なので、ポリキャップを使用して後差しできるようにします。
綺麗に収まるかを確認しながら進めます。
次に翼部の改造です。ネオジムを使って増槽を脱着式にとのご依頼ですので先に仕込んでおく必要があります。極の方向に注意しながら進めましょう。
磁石だけではまっすぐ取り付けるのが困難ですので、ガイドとして真鍮線で差し込みを作ります。実機でも穴が開いていると思われる部分に開口して合わせましょう。
翼下タンクも脱着式にしますので、伸ばしランナーで接着用の穴を塞ぎます。
センタータンク同様に位置決め用のピンを真鍮線で作りますが、外した時の見栄えも考慮して実機に近い形で差し込み用の開孔を施します。
図面的にはこんな感じです。
写真はEJ改ですが、最終的にこんな感じに近づけたいと思います。
翼を組み上げる前に少々のショックでは外れないことを確認しておきます。( ´∀` )!
ここまで終わったら、どんどん飛行機の形にしていきましょう。インテークの部分は瞬着やラッカーパテを使用して一体感を出しましょう。
胴体と翼の接合はインスト無視です。サンディングを最小限にするため、下半分を調整しながら固定した後、上半分を接着します。
すり合わせをしても少し隙間ができますので、ここも瞬着&ラッカーパテで隙間を埋めておきます。
ノーズ部分は比較的きれいに収まりますが、接着部にほんの少し段ちができてしまいますので、サンディングして平滑にする必要があります。
垂直安定板と胴体の隙間も結構目立つので埋めておきます。前方の空気取り入れ口と後方の燃料放出口はレジンに換装します。
というわけで士の字完成です。モチベアップのためスタビレーターも取り付けてみます。それにしても、ロングノーズかっこいいですね~!! 写真ではイマイチ伝わりませんが、やっぱ1/32は最高です。デカいは正義な感満載です!ちなみに、主翼端の折り畳み部は合いが良いので最後に取り付けることとします。次回は塗装から進めてまいります。またのご来館をお待ち申し上げます。
【機体の整形】
こんにんちは!更新が遅くなって申し訳ございません。<(_ _)> それでは塗装に備えて各所の整形をしてまいりましょう。
まずは個人的に気になるところから。機体後部の無塗装部分ですが、そのままでは少しガタがあるのと、隙間が大きく実感を損ねていますので、瞬着パテで整形しておきます。
金属パーツもこの段階で仕込んでおきます。
AOAセンサーも取り付けます。キットでは省略されていますので、(;^ω^) このパーツは必須かもしれません。
フォーメーションライトもエッチングパーツを御支給頂いておりますので、枠の部分のみ塗装前に接着してしまいます。瞬着だと、位置決めやはみ出た接着剤の処理が難しいので、クリアボンドで接着します。
翼下パイロンですが、今回はミサイルを取り付けないこともあって、ちょっと寂しい感じがしましたのでジャンクのエッチングを貼ってディティールアップしておきます。
機体をサンディングして塗装準備完了です。パーティングラインや接着部以外の部分も#1000ぐらいで磨いておきます。
【塗装とデカール】
それでは恐怖の(;^ω^) 塗装開始です。このサイズになると部屋の中での塗装はちょっと厳しいです・・・・ので、天候をみながらベランダでばばーっと塗装します。('◇')ゞ
下面から塗っていきます。クレオスの316番インシグニアホワイトで塗ります。塗装面のざらつきを防止するために8:2ぐらいの希釈での薄吹きをひたすら重ねていきます。塗料2本を使い、丸一日かかりました。
続いて無塗装部部を仕上げます。あまり使用感の無い仕上がりをご指示頂いておりますので、少し明るめのトーンで仕上げてみました。
今回は日の丸を塗装にて再現しますので、上面のグレーを塗る前に、白淵の部分をマスキングしておきます。
クレオスの315番グレーで上面を塗装します。ビン生では光沢ピカピカに仕上がってしまうので、少しだけフラットベースを混ぜて半光沢に仕上げておきます。
次に日の丸とタービンラインを描きます。クレオスの385番、紅色を使用します。ビン生ですが、良い感じの日の丸レッドです。
次にノーズ部の黒を塗っていきますが、その前にピトー管を接着&整形しておきます。ぶつけて曲げてしまう可能性が大なので、本当は最後に取り付けたいのですが、このスケールだと段ちも目立ちますので瞬着で隙間を埋めてノーズコーンとの一体感を出しておきます。
ノーズ部の黒を仕上げたらデカールの前に墨入れを済ませておきます。当キットのモールドは現在の目で見ると少し大味気味ですので、黒ではなくグレーで墨入れします。
それではお待ちかね??(;^ω^) デカール貼りです。コーションデータだけで約300枚ぐらいあります、一枚30秒ぐらいで貼って行っても丸一日かかります・・・( ゚Д゚)
とりあえず、大きな部分から貼って行きます。今回のマーキングは実験団のご指示です。個人的にもこのマーク大好きです。( ´∀` )
これで終われば楽なんですけどね・・・コーション無しのこれでは空自ファントムになりません。
このあとひたすらコーションを貼って行くわけですが、台紙上で右舷、左舷、上下面と塊で分けてあるので比較的サクサク進めることができます。
【細部を仕上げて完成】
それではラストスパートです。完成まで進めてまいりましょう!!
脚部ですが目立つ部分のパーピングチュービングを施しておきます。
下面のデカールを傷めないためにも脚は早めに取り付けておきます。アクチュエーターの伸縮部にはミラーフィニッシュを貼って実感を高めておきます。
脚と同時に脚庫カバーやエアブレーキも取り付けます。
キャノピーの仕上げですが、風防のグリーンはエメラルドグリー寄りのブルーで塗装しておきます。あと、シーリング部を白に近い黄色で再現しておきます。
キャノピーシール再現のついでにフォーメーションライトの色修正も行います。カラーエッチングのままだと肌色みたいな感じなので・・・。
排気ノズルです。EJ改の写真を見るとほぼ黒っぽい感じに映っているものが多いのですが、新造機という前提で少し明るめの焼鉄色で再現してみました。
最後に射出座席です。クイックブースト製です。シートベルトまで再現されているので迫力満点です。エッチングベルトだとちょっとボリューム感に欠けるので、アンリアルな気もしますが、模型的にはこちらが面白いです。
コクピット部完成の巻きです。個人的には良い感じと思います。(;^ω^)
最後にキャノピーを取り付けます。胴体との合いも、分割パーツの割に綺麗に収まります。
というわけで、完成!! です。!( ´∀` )! いつも思うのですが、ビッグスケールの場合、この迫力を写真でうまく伝お伝えできていない気がして残念でなりません。きれい仕上げの1/32ファントム、個人的には悦に浸れるレベルまで持って来れたと思っておりますが、如何でしょうか・・・(;^ω^) 画像をクリックしていただくとギャラリーへジャンプします。またのご来館をお待ち申し上げます。ありがとうございました。