こんにちは!JUNSANのミニチュア航空博物館です。今回は、造形村1/32、タンク152の製作依頼を頂きました。1/32のタンク152は自身も初めてです!造形村は難敵ではありますが、気合を入れて作っていきましょう!

【出典】ウィキペディア
【前置き】
それではパッケージから見ていきましょう。3Dのイラストと完成見本が掲載されていますね。
キット標準で一昔前のスーパーディティール仕上げの完成度です。
完成見本があるだけでモチベーションがぐっと上がります!!
次にインストを見ていきましょう。パーツ数はスーパーディティールキットにしては少な目でしょうか。最近はジェット戦闘機ばかり作っているので、レシプロ機は少なく感じますね。( ´∀` )
組図は丁寧どのメーカーよりも丁寧な気がします。一つだけ言わせて頂ければ、塗装指示をクレオスメインにしていただけると非常に助かるのですが・・・。
因みに、巻頭の一覧表では小さくクレオスカラーも記載されています。RLM番号も記載があるのでこれを見ながら進める感じですかね。
インストに各パートの仕上がり見本が載っているのも非常にありがたいです。
デカールは最近のスタンダードな感じで、発色も細部の再現も問題ありません。密着性が良ければ完璧です。
各パーツは基本的には中華キットと同じ感じです。モールドはやや大味で、離型剤多め、表面は梨地でヒケも結構きつめです。(;^ω^)
【機体内部の製作】
それでは早速製作に取り掛かりましょう。
まずはコクピットからです。パイロットは乗せませんので、シートベルトが彫刻された座席を選択します。パーツ数は少ないのですが、目立つ部分はしっかりと再現されています。フォッケはあまり内部が見えない機体なので、これぐらいで十分です。
基本色をブラックグレーで塗装し、メーター類はデカールで再現です。因みに、フロアー下面の燃料タンクは完成後は全く見えなくなります。
胴体はサクッと組みあがります。アクセスハッチ類は取り外し可能な仕様ですので、内部も塗装しておきます。RLM02で塗装かと思いましたが、シルバーなんですね、末期の機体なのでそこまでやってられなかったのでしょうかね。
次に主翼の製作です。こちらも基本的には無塗装の様です。機銃を仕込んでおく必要があります。
銃身は整形の邪魔になるので、この段階で一旦カットしておいて、最後に取り付けることにします。
主翼を胴体に取り付けたら、全体的に梨地を処理します。#600ペーパーで一皮剥いて、#1500ぐらいまで磨き上げます。
エンジン周りのカバー類は完成後も取り外しとのご依頼なので、仮合わせをして確認しておきましょう。エンジンが無い段階ではそこそこきれいに収まりますね。
主翼の機銃カバーと胴体のアクセスハッチも整形してきれいに収まるようにしておきます。タミヤさんのような精度はありませんが問題無いでしょう。
【エンジンの製作】
それでは次にエンジンです。名機、ユモエンジンのプラキットは初めて作ります。( ´∀` )
パーツごとに整形して塗り分けます。カラーリングに関しては諸説あるようですが、今回はインストに従っております。<(_ _)>
シルバーがベース色なのでメカメカしさが強調されている感じがします。
空冷エンジンに比べると、だいぶさっぱりした感じですね。
完成したエンジンを胴体に載せます。ただただ、カッコいい。
続いて、カバーを合わせていきます。
案の定ですが、そのままでは全く綺麗に収まりません。接着してしまうのであれば問題無いのですが、接着無しできれいに収めるのは結構なすり合わせと、各部干渉の解消が必要です。(T_T)/~~~
先端のカウリングは固定できますので、カウリングに合わせながら一枚ずつ調整していきます。(;^ω^)
2面ぐらいは綺麗に合わせることができるのですが、4面全てを綺麗に合わせるのは至難の業な気がします。(;^ω^)
エンジンカバー調整、四苦八苦しましたがなんとか許容範囲まで持って来れましたので、これにて士の字完成といたします。
それにしても、1/32のタンク152は大迫力です。1/32フォッケ、AシリーズやD9は嫌というほど作ってきましたが、全然迫力が違いますね、主翼が長いだけでこんなに印象が変わるもんなのですね!!
【塗装とデカール】
それでは、お楽しみ、塗装&デカールの時間です。
タンクに関しましては、カラー写真が残っていない様で、迷彩の色、パターン共に不確実とのことですので、今回はインストに従って、ライトグリーンとブラウンバイオレットの迷彩(完成見本の迷彩)といたします。

【出典】世界の傑作機
不鮮明ではありますが、キットと同じ部隊と思われるJG301の実機写真です。胴体後部の黄/赤の識別帯がJG301とのことです。実機においては結構煩雑な感じで迷彩が施されていますが、今回はインスト寄りで、模型映えを考慮して塗装していきたいと思います。
まず最初に識別帯から。赤はパネルラインの幅で塗装しました。黄色は実機写真と、キット付属のデカールの幅を参考に塗装します。
次に下面と、胴体側面の塗装です。下面は無塗装部分が大部分を占めます。インストに従い、2種類のシルバーで塗り分けます。その他の部分はRLM76ブルーです。
続いて、胴体のライトブルーを汚さないようにマスキングをして、主翼上面を塗装します。ブラウンバイオレットはほぼオリーブドラブのような色ですね。
続いてライトグリーンです。本当はライトグリーンを先に塗ったほうが楽なのですが、順番を間違えてしまいました。(;^ω^) 明るい色を後から塗ると、迷彩の境界がボケてカッコ悪いので、迷彩境界を後からブラウンバイオレットでなぞっておきました。
最後に機首のRLM83ダークグリーンと胴体側面のモットリングを塗装します。モットリングは機体によってまちまちなので、私の好みで適当に施しております。<(_ _)>
デカールを貼っていきます。思っていたよりも上質なデカールでした。クレオスのマークセッターでシルバリングも無く貼り付けることができます。スピンナーの渦巻きはデカールを貼った後でガタついた部分を消すために白でオーバーコートしております。ここはさすがにデカールだけではきれいに仕上げることはできません。(;^ω^)
【細部を仕上げて完成】
それでは細部を仕上げて完成まで進めてまいりましょう。
脚部です。ここは何の文句もありません。よくできていると思います。アクチュエーターの伸縮部はミラーシートで実感を出しておきます。
ちょっとピンボケで申し訳ありませんが、ブレーキホースもキットパーツで再現されていてナイスです。
車輪の接地角もご丁寧に解説されていますが、約82度は無理ですね~( ´∀` )
尾輪部分はアクセスハッチから全景を確認できます。こちらも伸縮部にはミラーシートを貼っておきました。
照準器は名機、Revi16の様ですね、気持ち、小さいかな~??という気もしますが、パーティングラインを消してクリアーと、クリアーブラックで透明度を復活させておきます。
デカール乾燥後、全体をガイアのフラットクリアーでコートしたらキャノピーを取り付けます。キャノピーの透明度はバッチリですね。
排気周りの汚れだけご所望でしたので、うっすらと施しておきます。全体的なウェザリングは無しなので、ここだけ強くしてしまうとアンバランスです。言われてみれば・・・ぐらいに留めておきます。
最後にナビライトやアンテナ類を取り付けて完成です!! いやー、兎に角カッコ良い。個人的に、Fw190 に関してはドーラよりもAシリーズの方が武骨な感じがして好きでしたが、このTa152はまた別格のカッコ良さがあって好きになりましたね、長っ鼻に長い主翼はとんでもない存在感があります。写真だと今一つその良さが感じられませんが、立体としてこの機体を見ると本当にカッコいい。
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